もっともハードと予想されていた、アタールの休息日直後の2日間のステージ。三橋はそのハードなステージを無事に走りきってネマへと到着した。一方で、ここまでの行程でリタイアを余儀せざるを得なかった選手も多かったようだ。今年初めてダカールラリーに参戦の亀田真靖は、前日の転倒時に傷めた手首が骨折しており、ドクターストップによりリタイア。また、三橋と同じエンデューロライダーであり、同時にダカールパイロットとして成長してきた池町選手もマシントラブルによりリタイアしてしまった。
それだけハードな行程を終えてきたせいか、三橋の声はアフリカ初日以来とも言える明るい声に戻っていた。
「無事つきましたよ! いやー、ハードだったけど、本当によかった。パンクは2回したけどね。これで今回13本目だよ。いい加減パンクしないようにしないとね。コースはもう、本当に最悪なコンディションだったね。ほとんどは一本道でミスコースの危険はないんだけど、キャメルグラス
キャメルグラスキャメルグラス、岩岩岩、そしてまたキャメルグラス
キャメルグラスキャメルグラス、岩岩岩(笑)という本当に厳しくつまらないコースだった。バイクの選手は大変だったんじゃないかなあ。CP2を越えればだいぶラクになるんだけどね」
今日は、昨日グループトップを奪われたシャボーの5分遅れ。だがまだ17分差で2位につけている。同グループ内では、三橋の背後にいるストゥルゴが三橋から45分遅れ、その下は1時間以上あいているので事実上、三橋とシャボーの一騎打ちという様相になってきた。
「チームとしても、まだ僕がトップ争いに加わっていることでモチベーションは落ちていないし、むしろ高まっているような感じだね。理由はないんだけど、なんだかトップに立てそうな気がしてる。完走は問題ないって思えるようになってきたね。あとまだ6日間あるわけだけど、間の1日はリエゾンオンリーになったし、実質あと4日間。今日、止まっているライバルを見たときには、思わず、ハイ1台終わり、戦線離脱! って思ったよ。最も、自分もそうなる可能性はあるわけだから慎重に走るつもりだけどね。自分がハイ、さよなら〜ってことになる可能性もあるから(笑)」
「チームの僕に対する扱いはもともと凄くいいから、今の状況になってさらによくなったってことはないよ、別に。みんな素晴らしい。笑えるのは、T4のトラックに乗るドライバーたちで、僕とラテのどっちが先に帰ってくるかって賭をしていたらしいんだよね。みんなも楽しんでるよ。いい雰囲気だね」。
僕たちが日本で仕事など、普通の生活をしている間、三橋は砂漠のクルマのなかでハンドルを切り、アクセルを踏んでいる。そんな日々も残り6日間。このまま三橋に無事走りきって、ポディウムでの笑顔を見せて欲しいところだ。明日は今日到着したネマからスタートし、またネマに戻る360kmのスペシャルステージだ。
■Stage9順位33位 総合23位(日本時間1/16 7:15)
■Stage9タイム 45:00:35
■総合トップとの差
11:17:12
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stage 9 - Monday 15 January 2007
Tichit - Nema
Special 494 km
Connection 3 km
Total 497 km
モーリタニアにいる
パリダカ日本事務局の志賀さんから電話がありました。現地ではネット環境もなく、日本人に関する情報を得づらいようです。灯台元暗しじゃないけど大変ですね。 |