今日は三橋が大好きなモーリタニアを走るルート。昨年よりもステージの距離は短く、今日のスペシャルステージも400kmほどと今日の総走行距離800km強を考えれば半分ほど。前半の225kmはターマック、そのあとダートのリエゾンが200km弱、スペシャルステージが394km、そして舗装路をわずかに走って今日のキャンプ地であるズエラに入る。
モーリタニアのステージはパリダカをイメージする映像としてよく使われる、ひたすら広いフラットな大地を何台ものラリーカーが併走する……という場所だ。全開コースということで、今日の三橋のステージにおける平均速度はほぼ100km/h。今日初めてステージトップをとったロビー・ゴードンにいたっては133km/h以上で、BAJAチャンプの維持を見せたといっていいだろう。いかに高速ステージだったかがわかる。
「昨日の夜はひどかった。何がヒドいって、気温はそんなに下がらなかったんだけど風がすごくて……なにしろ、テントごと本当に飛ばされました(笑)。朝になったら、逆さのテントの中で寝ていたくらい」。
「そして、雨。朝からもう土砂ぶりで、スタートする頃には小康状態になったんだけど、リエゾンはもうドロドロ! クルマで本当によかったと思ったよ。バイクの人たちは今日は本当に大変だったと思う。滑るし埋まるし、あれじゃまともに走れないと思う」
「スペシャルステージに入る頃には雨もやんで、路面もよくなってきた。いやー、凄いよ! とにかく全開。全開しかない。何台も並んで、ズバーって全開で走るんだ。僕のクルマの最高速は155km/hくらいだね。後半に少し砂丘があったけど、まるで問題なし。キャンプに着いてみれば、フロントバンパーを壊さずに帰ってきたのはチームでオレだけで、今日はメカニックにほめられたよ(笑)」
その快調ぶりはタイムに現れている。今日はチームメイトのラテ、ライバルのスーザらを抑えての34位。総合順位も37位と4位もジャンプアップした。
「まあ、でも2分くらしか離れていないからねえ。今T2クラスは僕を含めて1〜4位までが20分くらいしか離れていないから、端から見ていると面白いと思うよ。僕自身にはプレッシャーはないけど……。今日まではそんなに差が付きやすいコースではなかったからね。それだけに最初に2回もパンクしたのはキツかったんだけど。明日からが本当の勝負になる。1回ハマれば簡単に10分や30分を失ってしまうから、ミスするとそれが大きな差になってしまうんだ」。
明日は、前半最後となるステージ。ズエラから休息日を過ごすアタールまでの580kmで、そのほとんどがスペシャルステージとなる。
「明日のコースは大変だって聞いているんだ。それだけにミスをせずに確実に走らないと。しかし、今回のチームは本当にいい。今日は、アシスタンスたちも最初は選手と同じルートを走っているのに、僕がついたときにはもうきちんとピットが出来ていたからね。フォルクスワーゲンは間に合ってなかったことを考えると、本当に優秀なんだ。チームが変わるとこんなにいいとは思わなかったよ」。
今日はイリトラックがなぜか三橋がかなり後ろにいるように見えていて、もしや……と思ったが。また、今回はクルマのトラブルにもあわず、ものすごく順調に見える。
「キャンプ地に着いたら言われたよ、あれ、もう来たんだって(笑)。実際にはまったく順調に走っていたのにね。イリトラックで止まっていたというのは着いて初めて聞いたよ。しかし、本当にチームの体制はいい。クルマもまったく壊れる気配はない。チーム力ってのがこんなに大きいのか、と実感しているね。篠塚さんは今日も苦労していたみたいだし……。しかし、今日までは快調に走れて当たり前、というコンディションだったからね。本当に明日からが本物のダカールのスタート。慎重に焦らず走りますよ」。
明日を走れば休息日。休息日は三橋とのチャットを日本時間夜10時から予定しているので、宜しくお願いします。
■Stage6順位37位 総合34位(日本時間1/12 5:20)
■Stage4タイム 04:01:17
■総合トップとの差 05:07:40
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stage 6 - Thursday 11 January 2007 |
Tan tan - Zoueart
Connection 414 km
Special 394 km
Connection 9 km
Total 817 km |