無事に日本に戻る飛行機に乗りました。
月曜日は朝から無くしたパスポートの代わりの書類を大使館に申請して、戻ってきたら大慌てで荷造りして飛行機に飛び乗った。予定通りの飛行機に乗れてよかった。
とはいえ、まだ電話がない。痛い出費だね。誰かiphone4くれないかな(笑)
今回のダカールラリーは、ライバルが不在と言われた。それは今までライバルだった奴らが、皆上のクラスになったからだ。なかでも、スペインのフォッジという選手は、同じTOYOTAの新型プラドを持ち込んできたのだが、車検で不備があり、T2クラスから離脱してしまったのだ。とはいえ、彼の乗る車は間違いなくT2のそれであり、つまりクラスは違えど、彼は実質同じクラスで戦っている、そう思って走っていた。
事実、燃料トラブルが起きた3日目に、フォッジにトップを奪われており、事実その2日後まで彼の方が累計成績では上だったのだ。
だから一度もトップを明け渡す事無く優勝した、とは言えないのだ。
それでも、その後すぐさまトップを取り返し、さらに去年まで負け越していた砂丘ステージでもトップを獲った。終ってみれば、トータル7時間差以上。去年が6時間半だから、去年より差を広げる事が出来たのは、正直嬉しい。
では、彼と戦っていたかと言うと、それも違う。人の事を気にしてる余裕は、全くなかった。
何しろ、元旦から体調を崩し、
熱も出ているようで毎日解熱剤を大量に飲んでスタートしてた。しかも、それが中間日のアリカまで長引くとは思わなかったし、さらに後半は声まで枯れてしまい、さすがにチームにばれたと思ったけれど、みんなはホコリで声が枯れたと言ってた。ばれてたのか? ばてれなかったのか? 今となってはわからないけれど。
さらに、年末のホテルのジムでトレーニングした時に、左足の筋を痛めてしまい、クラッチを踏むとお尻から足にかけて、刺すような痛みに最後まで悩まされた。
その痛みは風邪が治ってからさらに悪化して、衝撃がお尻に伝わる度に痛みが出るようになってしまった。メディカルセンターに行って強力な痛み止めを、その後毎日飲む事になった。でも、その痛み止めはかなり効いてくれて、だいぶ楽になったのは確かだ。
そうしたら、アルゼンチンに戻ってきた最後の砂丘でオーバーヒート。次に副変速機のトラブル。気が休まるステージは、ほとんどなかった。
だから、最後のステージをゴールした時には、本当にホッとした。終わったーってね。だから、ベストを尽くしたというよりは、
とにかく仕事をこなした、という思いが強い。
ところが、メディアの人々には、10年の参戦で最高の走り、と言われた。確かに、成績だけを見れば全くもって安定しているし、トラブルが起きた時に致命傷にはなってない。そういう意味ではいい走りをしたのだろうけれど、自分の中では全然納得出来てない。もっとうまくやれた、もっと良いタイムを稼げた、という思いが強い。でも、そんなものかもしれないな、と今は思ってる。調子の悪いほど、いい結果が出る。そういうものかもしれないと。
でも、こんなに自分と向き合って、毎日走ったダカールラリーは初めてだった。気にしないとはいえ、いつもライバルたちのタイムはチェックしていたし、動向も一様視野に入れていた。でも今回はまったくなし。後半体調が良くなって、総合順位が上がった事で、いつ後ろから抜かれてタイムが落ちるか、と言うときになってからだ。とはいえ、気にしたって戦える相手じゃない。何しろ数年前のファクトリーマシンやバギーがやってくるのだ。無理したところでどうにもならない。ところが彼らの方が自滅してくれたおかげで、順位を落とさずすんだ。そんな感じだった。
とにかく、今回初めてUSTREAMでの配信にtwitterなどを行って、現場にいたオレとしてはやる事がいっぱいあって、正直大変だった。だから、みんなの応援はもちろん事、喜んでくいれたのなら、とても嬉しい。
とにかく2週間、このHPで応援してくれた皆さん、本当にありがとう!
トランジット中のパリより
つづく
出会いの場が広がって、多くの人がラリーの結果で一喜一憂するのは良いことです。そうあるべきだと思いますし。期間限定、ラリーの時だけとは言え。でもちょうどスタートはお正月なんで見て貰いやすい条件も揃っているし、知って貰えたら楽しんでくれる人は増えると思います。
前のシーズンからスカパーに加入して本格的にみてます。四輪では一番好きなモータースポーツですね。サバイバル感があって興奮します。いつかT1を駆る三橋さんをみたいですね。日本のチームじゃなくても、日本車じゃなくても応援します!
ご活躍お祈りしております。