久しぶりにやって来た四国、徳島県!
TRDラリーチャレンジに参加するためだが、
今回はGAZOOレーシングのアカデミーカーのドライバーとしての参戦だ。
アカデミーというのだから、当然教育の場となる。
オレ自身スプリントラリー初めてだし、86そのものも乗った事がないし、
FRのクルマでダートすら走った事がない!
となれば、当然生徒はオレで、先生にはベテランのコドライバーっと思うのだが、
今回ペアを組むのはJ-SPORTSのWRC番組でレポーターとして活躍する栗田佳織さん!
ドライバー、コドライバーともにド素人!
いやいや、オレ教える事なんて出来ないから(汗)
というのも、同じラリーが着く競技でもパリダカとスプリントラリーは全然別もの。
その一番の要因が、スプリントラリーにはレッキと言って下見走行が出来る事。
このレッキでコースの特徴とか走り方とかをノートに書いて、それを元に走るのだ。
それがペースノートというもので、このペースノートをいかに作り上げるかが、
スプリントラリーで一番重要な事なのだ。
だって、先の見えないコーナーでも、このペースノートをたよりに、全開で走っていくんだ。
つまりペースノートがあれば霧がでて見えなくても、その通りに前回で走れるって言うくらい大事なもの。
有視界走行が基本となるパリダカとはそこが大きく違う。
ペースノートを作るのにドライバー、コドライバーともにど素人というコンビ(笑)
いや、彼女の方が3回目の参戦となるので、ベテランだな(笑)
本当ならこんな初めづくしの状態での参戦となれば、ワナワナ状態になるのが、あんまりそうなってない。
むしろワクワクしてる。
というのも、このTRDラリーチャレンジはアマチュアのためのラリー入門編のような存在の競技だから、
まずは楽しむ事が大事。カリカリ成績を目指すならJAFの公式戦に出ればいいわけで、
このラリーはとにかく安全に、楽しむためにあると思ってる。
だから、オレ自身も、この初めてだらけの状態を楽しもうというわけ。
それに、同じクラスにはライバルとなるモリゾウ選手もいるのです。
正直モリゾウ選手なんて”ははーーん”って思ってたのだが、
前回のTRDラリーの木曽戦で、びっくりするぐらい速かったので、
正直勝てるかどうか疑問に思っていた。
でも向こうはおそらくダートは慣れていないはずなので、
オレがクルマとスプリントラリーに慣れるのが先か、
モリゾウ選手がダートに慣れるのが先か?
そこが勝負の分かれ目だな、なんて思っていたのである。
ところが、モリゾウ選手、忙しいくせに林道で練習して来たというじゃないか!
抜け駆けしやがって(笑)
こうなっら前日の宴会で泥酔させてつぶしてやる!
と日本酒を一緒にあおったりしたのだが、夜の8時にはお開きになり、
なかなか付け入る隙を与えない。
なかなかの防御態勢だ(笑)
でも、こうやって前の日にみんなでワイワイ楽しむのも、アマチュアラリーのいいところ。
こういうエンジョイする時間は、パリダカにはないからね。それだけで十分に楽しい。
さて、翌朝、いよいよ始まる初ラリー。
まずはレッキからスタートするが、作り方がよくわからん(苦笑)
それでもカッコ付けてそれっぽい事を言いつつノートに書いてもらうのだが、
右と左を間違えたりして、それをサラッと言い直しながらノートに書いていく栗田嬢。
さすがオレよりベテラン! 慣れてる!
なんとかレッキを終えて、いよいよスタート。
スタートエリアには応援メッセージを書いてくれた方もいて、感謝感激!
今度はぜひアルゼンチンでもお願いします(笑)
長い長いリエゾンを2時間かけて、ようやく最初のSSがスタート…..
と思ったら、いきなりのキャンセル!
なんでも同時開催されている地区戦の選手がコース場で道を塞いでいるからだという。
いきなりのキャンセルに戸惑うけれど、逆にこのSSを練習にしよう!
というわけで、ソコソコのペースで走ってみる。
するとどうだ、道がものすごく悪いので、下回りをガンガン当てちゃって、おっかないのなんの!
一応このラリーカーには下回りを保護するアンダーガードがあるけれど、
とても薄いので激しく当てたら確実穴があいてしまうし、
ホイールも鉄なので、アルミホイールよりも強度が劣るので、
思い切り轍の中を攻めていくとホイールがひん曲がってしまう。
ランクルの時はまったく気にならないギャップが怖くて仕方がない!
さらに、FRだからすぐスピンするので気をつけないと、と思っていたのだが、
それにプラスしてABSが作動するし、トラクションコントロールが作動するし、
(スイッチを切っていてもゼロにはならない仕様)
思うようにクルマをコントロール出来ない。
さらにさらに、クルマの操作に悪戦苦闘してたので、コドラのコールがちっとも耳に入らない!
途中からコールを間違えていたらしいのだが、それすら気がつかないほどのいっぱいいっぱいぶり(苦笑)
こりゃだめだ・・・。
正直テンションだだ下がりになってしまった・・・・。
しかもこの時点でお昼なのにまだ1本もSSを走ってないという(笑)
朝5時から活動してるのに。
お昼ご飯を食べながら、なんとかせにゃと考えていたら、いい事思いついた。
昔、TLCのチームに初めて合流したときに、これまたど素人のナビと組まされた。
その時も最初のアフリカのSSでいっぱいいっぱいになり、チグハグな走りになったのを、
翌日はゆっくりリズムを一から作るつもりで走って、徐々にペースをあげていったのを思い出した。
そうだ、この流れで行こう!
というわけで、午後の2本はとにかくゆっくり、リズムをつかむ感じで走るようにした。
そしたら、クルマに対する恐怖心も薄らいで来たし、
コドラのコールも耳に入るようになって来た。
これなら何とかなるかもしれない!。
そして午前中にキャンセルになったSSの2度目の走行。
ここを丁寧に走る事で、路面の荒れたなかを86で走る恐怖も、だいぶ克服出来た!
最後のSSは、最後だから、攻めて見よう!
もちろんある程度のマージンを残しながらだけど、でもペースを上げて見ようと。
というわけで、栗田ナビの言葉をしっかり聞きながら、リズミカルに攻めた!
結構いい走りが出来たと思う!
というか、楽しくはしることができた!
栗田ナビのコールも完璧!
少しはスプリントラリーの入り口を少しかじれた、気がしたよ!
そしてゴールして戻って来ると、またまた嬉しいボードが!
それにしてもなぜじゃジャイアン?
ていうかどっちがジャイアン???
無事にクルマを壊さず帰って来れてよかったー。
正直ABS付きのクルマでダートを走る事に、結構ナーバスになってたんだよね。
でも楽しかったなー。
この86くれないかなー(笑)
さて、ライバルのモリゾウ選手はトラクションコントロールのスイッチを切り忘れたりしたこともあって、
タイムがいまいち伸びなかったらしい。
実はこのミス、オレもやりそうになって慌ててスイッチ切ったんだよね。
栗田ナビがしきりに「モリゾウさんには勝ちたいなぁ」って言ってたけど、
勝ててよかったねー(笑) でも向こうのミスに助けられた感じだけどね(苦笑)
GAZOOレーシングのみなさんで記念撮影。
今回はモータージャーナリストの島下さんと全日本チャンプの足立さやかペアがヴィッツで参加して無事完走。
モリゾウ選手も完走記録を更新中。
本当に楽しかったなぁ。
そしてTRDスタッフの皆さん、
大会スタッフの皆さん、
ご苦労様でした&ありがとうございました!
そして、剣山の山奥のギャラリーコーナーまで足を運んでくれた皆さんもありがとうございました!
また参加出来たらいいなって思ってます。
そして会場の町には多くの町民が!
ランクルも整備中です!
あのWECじゃないWECがあるとは!
椅子!ユーモアに脱帽です。
きっちりヘルメット被る土屋選手はさすがのノリですな。
顔が見えないが誰だかわかるし。